一次合同式の解

一次合同式とは以下である。 
 ax \equiv b\,\,mod\,n
 GCD(a,n)=dのとき a=a'd n=n'dと書ける。
 ax-b=nt tは整数)にこれを代入すると、 a'dx-b=n'dt即ち、 b=a'dx-n'dtより、 b dを約数として持たなければならない。よって、 b=b'dと書くと、 a'dx \equiv b'd\,\, mod\,n'dなる。 dで割ると以下のようになる。
 a'x \equiv b'\,\, mod\,n'
この一次合同式の唯一つの解を x_{0}とすると、 a'x_{0} \equiv b'\,\, mod\,n'より a'x_{0}-b'=n't
両辺に d掛けて、 a'dx_{0}-b'd=n'dt即ち ax_{0}-b=ntとなり
 ax_{0} \equiv b\,\, mod\,n
よって、 x_{0}も元の一次合同式の解である。
ここで、 x=x_{0}+n'tとすると ax=ax_{0}+an't=ax_{0}+a'nt \equiv b\,\, mod\,n
よって、 x=x_{0}+n'tも元の一次合同式の解である。 x_{0}+n'd \equiv x_{0}\,\, mod\,nより、以下の d個の整数が解である。
 x_{0},\,x_{0}+n',\,x_{0}+2n',\,\cdots,\,x_{0}+(d-1)n'