日高普「経済学」メモ6

★貨幣の機能
■価値尺度の機能

■流通手段の機能
W0-G-W1
W1-G-W2
W2-G-W3
物々交換なら二人の当事者だけで関係が完結してしまうが、
貨幣があいだにはいると、そうはいかない。

・流通手段の量
ある期間内に流通する商品価格総額/貨幣が流通する平均回数 = 貨幣量
→流通手段の量が増大しても、流通手段が使用される平均回数がそれに応じて現象すれば、
流通手段が必要量を超えたことにはならない。
→貨幣流通説(貨幣の量が物価を決定する)はまちがっている。
→貨幣の購買力をきめるものは、商品の価値にたいする貨幣つまり金の価値である。

・鋳貨と補助鋳貨と紙幣
もし紙幣が、必要とされる流通手段の量以上になれば、よけいになった分は、
金と交換されて流通から離れるが、金との交換が断たれれば、そうはいかない。
紙幣は流通手段として用いられるほかに何の役にも立たないから、流通手段の
量はふくらむ。こうして一単位当りの代表する金量は減少し、物価は名目的に
上昇する。これがインフレーションである。

■蓄蔵手段の機能
金と交換される流通手段なら、交換されて流通から離れることができる。

■支払手段の機能
多額の商品流通を少量の貨幣によっておこなう。
このばあいでも、決済は貨幣の支払手段の機能を前提にしておこなわれる。

■資金の機能
商品流通の外部にある貨幣が、いつでもその内部に入りうる形をとる。
これが資金である。
貨幣が資金として、その増殖を求めて手放され、新しい運動を始めると、
資本となる。

★まとめ
・流通手段の機能→商品流通に則した機能
・蓄蔵手段の機能→商品流通から貨幣を分離する機能
・支払手段の機能→外部から商品流通に働きかける機能
・資金の機能→商品流通にはいっていく機能