日高普「経済学」メモ4

■後期資本主義国の発展
・イギリスに農作物を輸出していたアメリカ、ドイツも商品経済にまきこまれる
アメリカ、ドイツで鉄道建設が拡大
・イギリスにはじまり、ヨーロッパ全体をまきこんだ1870年から20年にわたる大不況
→原因1:後期資本主義国の競争の圧力
→原因2:アメリカの農作物が大量にヨーロッパに送られてきたこと

■金融資本
・鉄鋼業は綿工業よりも大規模
→株式会社が成立(ドイツ)
・大銀行と密接な関係をもった株式会社を金融資本という

■独占体の形成
・鉄鋼業は大規模なため、不況になっても縮小できない
→同部門の企業が独占体をつくり、生産を調整して価格をつりあげる
・独占体は"生産を制限して"価格をつりあげるため、投資先をもたない過剰な資本が生じる

帝国主義政策
・自由競争が独占体によって制限されると、国家権力が経済過程へ干渉するようになる
・労働者の保護(社会保険など)
→労働者を社会主義化させないため
・農民の保護
→農民は資本主義の安定勢力であるため
→その結果、農民の分解傾向は20世紀初頭にとまる
・中間層がいちじるしく増加
・関税
→農業においては農民保護だが、工業においては独占体の保護
・対外投資
→金融資本の利益を代表とする対外進出政策を帝国主義という
★資本主義の純粋化傾向の逆転

■修正主義論争
・資本主義の純粋化傾向の逆転と、『資本論』をどう関係させるか?

レーニンの『帝国主義論』
・修正主義論争の解決
帝国主義を資本主義の新しい一つの段階として規定

★資本主義の発展段階は、「重商主義」→「自由主義」→「帝国主義
重商主義-商人資本
自由主義-産業資本
帝国主義-金融資本