日高普「経済学」メモ3

経済学の成立

重商主義経済学

↓古典派経済学

■ペティの経済学(イギリスのウィリアム・ペティ、17世紀後半)
・労働価値説
・古典派経済学のはじまり

■スミスの経済学(イギリスのアダム・スミス、18世紀半ば)
・資本主義を自由主義思想で理論的に体系化(『諸国民の富』、産業革命前夜)
・マニュファクチャーの時代を背景にして、はじめて労働を重視する学説が成立
・「見えざる手」

リカードーの経済学(イギリスのデイヴィッド・リカードー、19世紀)
・代表作は『経済学と課税の原理』(産業革命進行期)
・資本家、労働者、地主という3階級の相互関係を明らかにしようとした。
・資本主義社会における分配のしくみを解明

↑古典派経済学の限界

★古典派経済学はどうして終わったか
・資本主義が特殊歴史的なものであるという認識がなかった
自由主義政策の確立後、10年周期で恐慌が起こったが、恐慌を理解できなかった

マルクスの経済学(ドイツのカール・マルクス、1818-1883)
○経済学研究のきっかけ
・学生時代に、ヘーゲル哲学を学んだ
・新聞記者をしていたころ、ライン地方の経済問題に発言しなければならなくなった
○ロンドンへの亡命
・政治運動のため亡命をよぎなくされた
・友人エンゲルスの協力を得て、ロンドンで、運動や研究をすすめた
唯物史観
マルクス曰く
「人間は生産関係をとり結ぶが、これが土台となって、その上に、これに規定された
法律的政治的な上部構造がのる。生産関係の内に育てられた生産力があるところ
まで高まると、生産関係と衝突するようになる。生産関係は逆に生産力の
それ以上の発展を抑圧するものにかわる。このとき革命がおこって、
生産関係がこわされるとともに、上部構造もくつがえされる。
このような歴史の段階として、アジア的、古代的、封建的、資本主義的な諸社会
をあげることができる。資本主義社会は、階級による社会の最後のものであるから、
この階級関係の解決によって、人間社会の前史が終わり、人間社会の真の歴史が
始まるのである。」
★生産関係とは?
(要考察)
★上部構造とは?
(要考察)
★資本主義社会では生産関係が上部構造から独立しているので、その分析が、
商品から首尾一貫して展開できることが、明らかになった
○『資本論』(1867)
・第一巻「資本の生産過程」
商品、貨幣、資本を展開したうえで、資本主義的生産を解明
・第二巻「資本の流通過程」
資本の流通と再生産
・第三巻「資本主義的生産の総過程」
利潤、利子、地代、所得とその源泉を解明